Fishing2014釣行記 沙魚釣り 今昔
沙魚釣り 今昔
 
  
[報告者] 橋本洋文
釣行日:2014/10/4〜5
 メンバー:小池卓、前垣均、宇賀神行雄
高瀬賢一、江口昌俊、橋本洋文
 ゲスト:半田、瀬戸
 
 
 
 小学生の6年間を、博多湾の埋め立て団地で過ごした私にとって、秋から初冬の年中行事は岸壁からの沙魚釣りであった。当時の団地の子供達には洒落た遊びも金もなく、天気の良い日曜日には、岸壁にズラリと親子連れの釣竿が並んだものである。小学校低学年の頃は父親愛用の竹竿に太鼓リールを借用していたが、歳末売出しの福引の景品だったか、高学年になるとグラスロッドにスピニングリールを手にしていた。

 釣れた沙魚は、天ぷら、唐揚げ、大型は刺身で食べた記憶もあるが、終盤は焼き枯らして正月の雑煮のダシにするのが定番であった。後に聞いた話では、仙台辺りでも雑煮は沙魚ダシが多いとの事である。

 就職して関東に来てから数年間、茨城県の涸沼にも通ったが、年々釣れなくなり、ここ暫く沙魚釣りとは疎遠であった。しかし、昨年の溪遊会沙魚釣りに参加された方々より爆釣話をお聞きし、今回久々に挑戦する事とした


さあ!始めますか!




 10月4日(土)7時前に一次集合場所に到着すると、栃木から参加の皆さんは既にお集まりであった。2台に分乗して、日立市久慈川近くの待ち合わせ場所に8時過ぎに到着し、千葉からのお二方と合流。

 地元の前垣さんは、既に釣り場の確保に川に向かわれたとの事であった。集合場所のお魚センター(?)で、刺身等宴会用の肴を購入し、いざ久慈川へ


余裕の江口さん


釣りとなると真剣です



 「遅くなると釣り人の車で一杯になる」と前垣さんが心配されていたが、釣り場近くの車置場に着いたら、車は疎ら。これをラッキーと見るか、アンラッキーと見るかについては、ネガティブ、ポジティブ思考云々はあまり関係ないと思われる。

 毎年賑わう人気ポイントに地元の釣り人が少ないという事は、要は釣れていないのである。いやいや、どんな逆境も好転する時期がある。夜明けの来ない夜はない。ポジティブ思考の面々は、それぞれに自慢の装備を携えて、いざ釣り場へ!

 地元の先行者に沙魚の釣果をお聞きすると、「セイゴが釣れるから楽しいよ」と禅問答の様なご回答。状況が大きく変わるその時を期待して、各々の釣り場へと散らばり、仕掛けをセットして実釣開始。しばし沈黙が流れる

 ターゲットを変更したわけではないが、筆者はセイゴ5尾のみ。
他の方々もセイゴ中心の釣果となったが、小池会長はクサフグのみという名人技を披露して下さった。


クサフグでしょうか?


さあ、俺にも釣れてくれよー!


半田さんも真剣ですね




 膠着状態を打ち破ったのは、やはり地元の名人前垣さん。見事に大型の沙魚を釣り上げた。「皆も続け!」・・・続かない。結局この日沙魚を手にしたのは、前垣さん、半田さん、瀬戸さんのお三方であったと記憶している



そろそろ方づけっか〜!







 午後になり風が強くなってきたので、殆どの参加者が本命の沙魚は拝めないままに、早目に納竿した。

 その後、対岸の快適な草地を見定めて、寝床ならびに宴会場の設営を手早く済ませ、宴会に突入!

 釣れない事を予想していた訳ではないと思うが、前垣さんが事前に釣っておいて下さった沙魚が主役となり、当日釣れた沙魚・セイゴも加えて、小池シェフの天婦羅を全員で堪能する事が出来た。これも前垣さんご提供の久慈川産天然鮎は、江口さんが絶妙の火加減で塩焼きに仕上げて下さった。



江口さん
ご苦労様です




 釣れなければ釣れないなりに話が弾むから、釣りは面白い。セイゴは、小さいながらも巧みな鰓洗いでバラシも多い。逃した魚は大きいというが、バラしたセイゴは釣り師の記憶の中で徐々に大きくなり、夜の宴会までにはフッコ、スズキへと成長していった様である。



釣れなくてもこれがあればO.K!


ハハハハ!
全くその通り!


お二人で既に6本でしょうか・・・



 夜遅くまで騒いだ後、各々寝床へと潜り込んだが、台風接近により夜半にかけて風が強くなってきた。4時前にはテントの端が持ち上げられる程となり、まだ暗い早朝ではあったが全員の判断で急遽撤収となった。

 車のヘッドランプを頼りに、強風の中手分けしてタープ、テントを片付け、各自の備品と共に手際よく車に積み込む、正に朝飯前の作業となった。夜明けと共に風は幾分弱くなったが、台風が近付いている状況に変わりはなく、挨拶もそこそこに各々帰路についた。






 帰りの車の中では、中々話が弾まない。寝不足もあるし、釣れなかった事もある。昔あれ程釣れた沙魚は、何処に行ってしまったのだろう・・・。遠い過去の記憶が蘇る。



しかし、いつもより口数を少なくしていた最大の原因は、釣行前に仙台出身の仲人の奥さんと交わした「正月の雑煮のダシは任せて下さい!」等という軽率な約束への後悔であったと思われる。

 宴会での情報によれば、来年は千葉辺りで爆釣の期待が・・・


       次回のお誘いを心からお待ちしております!



 


(はしもと ひろふみ)
BACK HOME TOP
                          Copyright (C) 2005 utsunomiyakeiyukai. All Rights Reserved.