その道プロはすごい

                    上田 勉

 
宇渓会入会の目的は勿論、仲間との楽しい釣行、山の技術向上、職業のちがう人たちとの交流で視野を広めること。

 定年後7年も経つと暇をもてあますと云われるが私の場合は暇なしです。

 千葉は房総いすみの山で低下する一方の体力と相談しながら、次々と出てくる山仕事を楽しんでおります。

 会員の方々の釣りへの考えは色々であろうとは思いますが、昔の職漁師はテンカラであれエサ釣りであれ注文を受けた数と大きさを揃え、見える魚はすべて釣る後日を持っていたという。

私は釣りが上手だと思わないし、基本的に釣れる魚だけで満足である。釣りは山遊びのひとつで山旅を大いに楽しみたい。


 さて昔の話である。幼少のころの記憶に自宅の倉庫いっぱいのニシンの山とその匂い。北海道の漁師の家で育ち、ニシンが沢山獲れていたころの様子が目に浮かぶのである。家の近くにはタラやホッケ、ニシンを干す棚が作られ、カズノコは私のおやつで今でも大キライです。


 中学の頃だと思うが、秋に産卵のため浅瀬にやってくるカニを獲る為近くの防波堤へヤスを持っていくと、二段になっている手前深さ1b少しの所に大きな水ダコ。ヤスで突いたが何をどうやっても上げることが出来ない。仕方なく腰まで海につかりやっと引き揚げたが自分の身長より大きい。
顔をスミだらけにして意気揚々と家に帰ると、たまたま家にいた親父に突然殴られた。

 それでもお前は漁師の子供なのか!
訳が分からない。すると、タコの力は想像を超える程で、そのまま深場へ引き込まれたら命にかかわる事故になると云う。タコはヤスで突いたままにしておくと足を持ち上げる。その時には楽に持ち上げられるそうです。

筋肉漁師の親父には一切逆らえなかったが、その道のプロとはそのようなものだと強い印象がある。

 私の高校入学時には親父は船をおり、勤めに出ることになったが本人にしてみれば非常に辛い時期だったように今になって思っている。今現在は留萌から札幌近郊に移転したが魚をきれいに食べないと雷を落とす親父です。

 そんな私も魚には贅沢でホタテも生ウニも大嫌い、東京に来てからヒラメが高価なことを知った程です。


 現在67歳、源流釣行の引き際を考える年齢と自覚はしているが、シーズンごとが勝負と思い山旅を楽しんでいくつもりです。

 冬から春にかけては温暖な千葉いすみの上田山で皆様のお越しをお待ちしております。
 小屋には風呂もトイレもありますのでお気軽にお越しください。


  
 
 
 
 平成30年春  上田勉  

 
 
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