2000 鮎渓合同釣行[米代川]

 
[報告者] 平江  誠


 
 まだまだ残暑厳しい 8 月の半ば、 鮎渓合同釣行が秋田は米代川にて開催された。 待ち合わせの花輪線扇田駅到着が 6 時、 暫くして会友の高瀬氏、 続いて前日より現地入りしている会長の岩橋氏 ・ 宇賀神氏 ・ 金澤氏が現れた。 副会長の佐藤氏と石川氏はテン場に居残りのようだ。 駅員との釣り談義に花を咲かせながら待つこと 1 時間、 ようやく水内氏とその友人赤羽氏の到着となった。

待ち合わせの花輪線扇田駅

 挨拶を交わした後、 昼飯の買い出しを済ませテン場へと車を走らせる。 テン場は別所という部落を抜け、 部落脇を流れるしょんべん川を 1 km 弱ほど上流に登った河原であった。 会長は 「 こんな所しか無くて悪いねー。 」 と申し訳なさそうに言うが、 宴会メイン?の釣行には最適の場所であった。

宴会場には最適なテン場


 仕込んであった乳茸入りのうどんで朝食かと思いきや、 すかさず乾杯となった。 ビールに日本酒と進み、 このままでは酔い潰れてしまうと思った頃にようやくお開きとなった。 寝ずに運転してきた高瀬氏は酩酊状態で、 舌が回っていない。 ようやく乳茸うどんをすすり終え、 鮎班(岩橋・佐藤・高瀬) ・ 渓流班(水内・赤羽・金澤・平江) ・ 乳茸班?(石川・宇賀神)に分かれそれぞれ釣り場へと向かう。 既に陽は高く、 渓流釣りには時間が遅い。 釣りの意欲は既に失せ、 いい気持ちのままのんびりと仕度を整える。 どこに入渓するかも決まらないまま金澤さんと二人で車を走らせた。 昨日の釣りで早口川支流に入ったと言う金沢さんは、 釣りの筈が乳茸採りになったという。 それだけは避けようと 10 万分の 1 の地図で見つけた小沢に向かったが、 上流に向かうほどに水が涸れていく。 とうとう諦めて結局早口川を釣ることにした。

早口川脇の林道にて(金澤さん)


 早口川は渓相も良く、 ダム上はポイントの連続する見事な流れであった。 しかし車止めには必ず釣りと思われる車が止まっており、 次第に上へと追い上げられる。 いい加減登ったところで観念し入渓とする。 時間も 12 時近くで昼飯を済ませてから仕度を終え、 支流を 50 m程下った本流出合いから釣り始める。 金澤さんはテンカラで少し下流から釣りあがるようだ。 相変わらず抜群の渓相で、 どこからイワナが釣れてもおかしくない雰囲気だが、30 分釣りあがっても一向に魚信は無い。 すると上流から二人の釣り人が下ってくる。 フライとテンカラのようで、「どうでした?」との私の問いに「二人で 10 本です、滝下まで行きました」との返事。 滝がどの辺にあるかも判らなかったがどうやら魚は居るらしい、 がそれからも一向にアタリは無く、 ようやく来た魚信に出たイワナは 20 cm にも満たないチビイワナであった。 後ろから追いついた金沢さんも同様らしく、 思わず二人して顔を見合わせしかめている。 3 時半まで釣ったが結局それ以上の釣果は得られなかった。

板長 金澤氏 乳茸と鶏肉たっぷりの炒め物

 集合時間の 5 時に遅れないようテン場へ戻ると、 既に鮎班は戻っていた。 釣果は上々らしく本日もおいしい鮎が食べられそうだ。 5 時間際に水内 ・ 赤羽さんの渓流班が戻ってきて、 こちらもまあまあの釣果であった。 問題は乳茸班(石川・宇賀神)である。 (本当に乳茸を採りに行ったわけではないのだが) 5 時を過ぎても一向に帰って来る気配は無いので、 皆で別所部落にある共同温泉(100円也)に行く事にした。 5 人も入れば一杯になりそうな湯船であったが、 天然温泉だけあって肌触りが良く温度は少し高めで心地よい。 一緒になった地元のおじいさんの話を聞いたが、 半分は何を言っているのか不明であった。

 テン場に戻り宴会の準備に取りかかる頃ようやく乳茸班の帰還となった。 釣果もほどほどだが乳茸の収穫量には驚いた。 メニューはもちろん乳茸をふんだんに使った炒め物 ・ 鮎の塩焼き ・ 骨酒と豪華版であった。 各自持ち寄った隠しつまみも次々に現れ、 本日の釣り ・ 茸取りの話が弾む。  酒が進むにつれ宇賀神さんの艶話が冴えだし深夜まで笑いが絶えることはなかった。 気温は昨日に比べかなり下がり、 焚き火を囲み暖をとる。 優雅なときを過ごせる事の満足感に浸りながら寝袋に潜りこんだ。

”夜の帝王”宇賀神さん(乳茸班?)

 
  翌朝も快晴で少々二日酔いながら気持ち良く目覚めると、 既に皆起きていて朝食の準備を始めている。 慌てて米を研ぎ、 飯を炊く。 焦げもご愛嬌ということで、 何とか食べて頂いた。 それにしても板長金澤さんの味噌汁は大好評であった。 本日が釣りのメインのつもりであったが、 結局後片付けを終え薪を集めると 8 時になってしまった。 これから入渓しても昨日の二の舞になりそうなので、 堀内沢マタギ小屋保存の申請書提出の為角館に来ている瀬畑さんのところに顔を出そうかと金澤さんに提案したところ気持ち良く賛同してくれたので、 早速二人して角館に向け車を走らせた。 9 時 00 分

 2 時間もあれば十分と踏んでいたが、 角館森林組合への到着は 11 時 45 分で既に申請書の提出は終わっていて、 記者による瀬畑さんへのインタビューが行われていた。 同行してきた ”根がかりクラブ” 会長の川上さんに控えめに挨拶をし、 インタビューを終えた瀬畑さんに声を掛けると「何だよー、遅かったねー、待ってたんだよ」とあたたかい言葉で迎えられ長旅の疲れも吹っ飛んだ。 秋田源流釣友会の会長中村氏と幹事長菅原氏に会えたのも嬉しかった。 それから全員で昼食をとり解散となったが、 テン場に戻る途中マタギ小屋修復の時にお世話になった藤村氏の営むコンビニに挨拶のため立ち寄った。 挨拶だけのつもりがお茶まで頂いた上お茶うけのおしんこまでお持ち帰りさせてもらった。 行き先の決まらない瀬畑さんグループ 4 人 ( 瀬畑 ・ 川上 ・ 山本 ・ 田辺 ) をテン場に誘ったところ、 合流が決まり慌ててテン場に急ぐ。 買い出しも仰せつかっており、 待ち合わせの 4 時にはかなり厳しい時間となった。 結局買い出しを後回しに 4 人をテン場まで案内し、 急いで買い出しを済ませ宴会の仕度に掛かる。

  ・岩橋会長・高瀬氏・瀬畑顧問(上段左)
  ・川上氏・山本氏・岩橋会長(上段右)
  ・根がかりクラブ会長川上氏(中段左)
  ・連日の鮎の食べ放題に大満足!!(中段右)
  ・マタギ小屋存続の申請書提出に参加した
                    渓道楽事務局田辺氏(左)


 まさかの瀬畑さんの合流に驚きつつも、 皆嬉しそうであった。 最後の夜に相応しく、豪華なつまみと連日の鮎の食べ放題に、 ビール ・ 日本酒 ・ ウィスキー ・ 焼酎と次々に飲み干していく。 盛大な焚火を見つめながら、 たまにはこんな釣行も良いかなと一人納得。 また来年も来ようと思う私でありました。



 BACK                                                 HOME                                     TOP