早出川本流釣行

 
[報告者] 平江 誠
釣行日:2000/7/28 〜 30
メンバー:渡部信雄 ・ 小鷹 哲 ・ 渡辺 肇
渡部太郎 ・ 平江 誠


 
 7 月の最終週、 早出川完結編とする本流釣行が行われた。 メンバーは hamanabe ・ 小鷹 ・ 肇 ・ 太郎 そして私の 5 人である。 時期が時期だけにアブの発生具合が心配だが、 日本列島南部に発生している台風もまた気になるところだ。 集合場所のダムサイトへの到着は午前 3 時、 30 分後栃木組と合流し乾杯となる。 満天の星空で明日の快晴を確信する。 翌日は快晴のなかゼンマイみち を辿るが、 ウェットを着ている太郎が早くも暑さでへばり始める。 ゼンマイ径から遥か下の本流を望むと渇水のため水が見えない。

  ゼンマイ径の途中、あまりの暑さに思わずウェットを脱ぐ太郎、
  まだまだ先は長いよー (左上)

  同一場所からの上流(左下)と下流(右上)
  上流はほとんど水は枯れていた。下流は流れも
  無く淀んでいる。

 水場の度に休憩を取り、 ついでにスパッツの中に潜り込んだヒルも取る。 キンカンと殺虫スプレーが大活躍だ。 駒の神を過ぎ、中杉川出合いの絶景をカメラに収めるがやはり水量は少ない。


 中杉出合いを過ぎた辺りで本流へと降り立つ。 やっとくそ暑い杣道歩きから開放され、 途中のんびり釣りを楽しみながらテン場へと遡行を続ける。 両岸切り立ったゴルジュ帯の中は、 泳ぎもあってか寒いぐらいである。 hamanabe さんと太郎はウェットで快適らしく羨ましいかぎりだ。

 時間も 4 時を回り、 何とか本日のテン場に到着。 この前後には格好のテン場は此処だけで、 皆が泊まるらしくきれいに整地されている。 デポ用のサンダルが立ち木に掛けてあったのが何とも心苦しかった。 ブルーシートで快適な寝座ねぐら を確保し、 肇さんがおかずを調達に行ったが、 ものの 5 分で 2 匹のイワナを釣り上げて生かし紐で生かしておく。 それも 1 匹は尺を超えている。


 焚き火をおこし、つまみを作り終えると待ちに待った宴会の始まりだ。 新鮮なイワナの刺身に思わずため息が出てしまう。 満天の星空で気分は上々だ。 しかし私の寝袋が防水対策を怠った為濡れてしまって使いものにならない。 何とか焚き火で乾かし、 寝れるようになった。 あらためて焚き火のありがたみを知らされた気がした。 疲れも伴い早い就寝だったように思う??

 翌日はテン場を上げ更に上流を目指す。 予定のテン場はトウガン沢の出合い上部にあるらしいが、 途中はゴルジュの連続する厳しい遡行を余儀無くされる。 しかし竿を出しながらの沢歩きはこの上なく楽しい。 右岸からの出合いすぐに 30 m 程の直滝がかかるミン沢に肇さんと小鷹さんが入るというので、 時間は少し早いが昼飯とする。 直滝左岸の藪に取り付く二人を見送り、 残りの 3 人は本流をのんびり釣り上がりながら二人が追いついてくるのを待つことにした。

  テン場を出たばかりでまだ元気一杯(上段)
  ミン沢出合い(中段左)

  早速イワナをかけた小鷹さん(中段右)

  きわどいヘツリに真剣な眼差し(下段)

 暫くはゆったりと釣りを楽しむことができたが、 シゴヤと呼ばれるゴルジュの真っ只中で何と集中豪雨に遭ってしまった。 ただでさえ水の出るのが早い川であるが、 これだけの大雨だとどうなってしまうのか?このゴルジュの中では逃げ場もなく、 増水してしまったらただ流されてあっけなく死んでしまう事だろう。 いつも冷静なhamanabeさんも「やばい、やばい」を連発し、 先を急がせる。 いつもであれば泳ぎのポイントでは出されたザイルにつかまって楽チン泳ぎであるが、 先を泳いでいる私の背中に迫らんばかりの勢いで「早く泳げー、左に渡れー」と盛んに指示を出す。

 何とかゴルジュを抜け、 安全なポイントに辿り着いた途端雨はあがった。 気が抜けてしまい小休止していると、 後ろから肇さんと小鷹さんが現れた。 二人もゴルジュの中で大雨に降られ慌てて突破したそうだ。 とにかく無事でなによりであった。

 そこからは今日のテン場を目指し歩きつづけるが、 なかなかそれと思われる場所が見当たらずとうとう時間も 5 時を過ぎてしまった。 本流沿いはとてもテン場にできる場所はなく、 小沢をつめた高台にテン場を探すらしい。 私と小鷹さんで上流 500 m 程偵察に行ったが、 結局見つからず小沢の出合いに戻る羽目になった。 小沢の上には適地は無く不安になるが、 この辺りにかつてゼンマイ小屋があったという。 踏み跡を見つけ本流沿いに 100 m 程下ってみると、 先行の hamanabe さんの「あったぞー!」の声。 急いで駆けつけてみると、 草こそ伸び放題だが何となく小屋跡っぽい感じが残っている平らな場所があった。 疲れた体に鞭をうち草を刈りブルーシートを張ると快適なテン場の出来上がりだ。 脇には小沢が流れ、 2 日間を快適に過ごすことができた。

  見事なブルーシトの宿、5人でも楽に寝られる

  後ろはスラブ帯で落石でもあればテン場まで
  一気に転がってきそうだ

 焚き火を起こし、 またまた濡れた寝袋を乾かす。 昨日は湿っている程度であったが今日はびちゃびちゃで、 絞ると水が滴り落ち、 とても寝れた代物ではなかった。 それをみかねた小鷹さんがカッパとタイツを、 太郎がシュラフカバーを貸してくれ何とか寝れそうな感じになってきて本当にありがたかったが、 結局半乾きのシュラフとカバーで寝ることができた。  しかしこの日の私は宴会どころではなかった。 防水対策は忘れずに!!

 翌日は広倉まで行く予定であったが、 5 人揃っての釣り三昧のんびり遡行となってしまった。 早出完全遡行を目指していた肇さんは「来年も来るようだね」と次回のルートを検討していた。 遡行を始め昨日テン場探しを止めた場所からすぐ次のかどに予定のテン場を発見、 「 あとひと曲がりだったなー。 」 と小鷹さんと二人で悔しさをかみ締めつつ語り合った。 天気もまたまた快晴で源流を満喫でき、 大漁とはいかなかったもののいつになく釣りを楽しむことができた。

 こうもり淵手前のゴルジュで先方に人影を発見 、てっきり割岩沢に入渓している下田さんグループの仲間かと思いきや、 何と金沢から単独で室谷越えで入渓してきたという。  やはり昨日の集中豪雨で相当気分が滅入ったようで、 テン場を共にさせて欲しいと言ってきた。 「こんなに泳ぎの多い沢は初めてだ」とかなりお疲れのようであった。 下流のテン場予定地を教えてあげると、 そこで待っていると言っていた。 せっかくなので、こうもり淵まで見てから帰る事とし、 帰りにイワナと金沢の米林氏を回収?しつつテン場に到着。


 本日はイワナの刺身に手巻き寿司、 イワナのソテータルタルソースかけ等、贅沢なツマミと 米林氏の貢物金沢の地酒を頂きつつ、 大いに盛り上がる。 米林氏は少々変わったところもあったが、 なかなか面白い人物であった。 ふんふん・・・ 米林氏の口癖?独り言?

 最終日は長い川下りとなるが、 早朝から小鷹さんが釣りに出かけるというので、 「 がんばって 」 と皆で送りだす。
 しかし、 食事が終わってもなかなか帰ってこないので心配になりだした頃やっと戻ってきた。 ほんの 100 mで 10 匹程の釣果があったようで、 「 魚居るねー! 」 と嬉しそうであった。 早々と片付けを終えた米林氏を見送り撤収とする。

  撮影用に泳いでくれたみなさん、ありがとう(上段左)

  枝沢の確認から戻ってきた肇さん(上段右)

  壮絶な集中豪雨にあったシゴヤであったが、
  帰りは穏やかであった。(中段・下段)

 4 日間を快晴に恵まれたことを山の神に感謝しつつ下流へと泳ぎ下る。 行きはそうでもなかったアブが出始め、結構うるさい。 シゴヤを越えた辺りで昼飯とする。 メニューは冷やしそうめんと今朝小鷹さんの釣ったイワナである。

   ウルイの葉に盛られたそうめんが涼を誘う(上段)
   イワナのソテーが絶品だ

   宴会の発端となったビールも
   沢水に冷やされたそうめんと食事風景(中段)

   宴会現場からの風景(下段)

 快晴の空によく冷えたビール、 これが間違いのもとであった。 勢いづいて焼酎を飲り始めた。 渓では滅多に残ることはないのだが、 たまたま 4 合も残っていたのもよくなかった。 肇さんのテンションが徐々に上がり始め、 「 ここは早出だー、ここまでくれば目をつぶっても帰れるだろー!! 」 とコップ酒をあおる。 つられて私と太郎もグイグイと飲んでしまった。 小鷹さんは何とウィスキーを飲んでいる。 只一人冷静な hamanabe さんの忠告も省みず宴は続けられ、とうとう全部飲み干してしまった。 時間も 3 時を回り、 これから帰るには結構厳しい筈なのだが酔いの回った頭ではそこまで考えがまわらない。 小休止のあとフラフラと沢を下り、 1 時間掛けて何とか一日目のテン場に到着。 中杉出合いの到着は 5 時過ぎであった。 明るいうちに帰れるかどうかギリギリのところだ。 ゼンマイ径をひたすら歩き、 ヘロヘロになりながらダム駐車場に辿り着いたときは、 これ以上一歩も歩けないといった状態で、 着替えるのも一苦労である。 肇さんはヒルにかまれて止まらない血で足を真っ赤に染めていた。

ヘロヘロで振り向くのも億劫なhamanabeべさん 尾根の先端に仙人のように佇む小鷹さん

 恒例の桜ランド温泉での生ビールは時間が遅く入館が無理らしく、 街中のラーメン屋での乾杯を済ませ解散とする。 今回は久しぶりの源流釣行ということもあってか、随分歩いたという感じがする。 疲れもあったが最高の仲間と 4 日間晴天を与えてくれた早出に感謝しつつ帰路についた。



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