2001 鳥海遠征 ”悪夢の再来”

[報告者] 平江 誠
釣行日:2001/4/29 〜5/3

 
 ゴールデンウィークの 28 日深夜、秋田(かみさんの実家)より鳥海山の麓を流れる日向川を目指し車を走らせる。 渓遊会のメンバーは栃木集合で東北道より山形自動車道経由にて目的地”下黒川”へ到着したとの連絡を受けた。 遅れること 30 分で合流となり、 挨拶もそこそこに乾杯が始まる。 去年と違いあまりの暖かさもさることながら、 日向川本流は雪シロも終わっていて水がかなり少ない。 会長の岩橋さんは開口一番「平江、阿仁川に行くぞ!!」と言う始末である。 皆が寝ていく中、 相変わらずのコンビ田宮氏と朝まで飲みつづけ、 そのまま釣り場へ移動となる。

 あらかじめ予約しておいた家族旅行村キャンプ場に荷物を置き、 車 3 台に分乗して釣りに行く。 ここで本流組の岩橋会長・佐藤副会長・宇賀神さん・肇さん・水野さんら 5 人と分かれ、 沢組 3 人(hamanabeさん・田宮くん・私)は地図にて支流を探していたが、 二日酔いもあり、 去年良い釣果に恵まれた熊沢川に入渓することとなった。 去年、 この沢で車上荒らしに会っている私ではあったが、まさか続けて被害に遭おうとはこの時は思いもしなかった。

昨年同様、鳥海山をバックに 問題の熊沢川車止めにて(熟睡の田宮氏)

 二日酔いで寝ている田宮氏を車に残し、hamanabeさんと二人、 上流の二股を目指す。 途中、自称山菜採りいう 40 歳半ばの人にすれ違ったが、 山菜かごには何も入っていない。 何だか怪しいなとは思いつつも田宮くんが居る事だし大丈夫だろうと上流を目指す。 去年は二股から右の沢を釣ったので今年は左の沢へ入る事にした。出合に雪渓の崩れ落ちた跡がありそれを越してから竿を出す。 ポツポツと釣れるものの型はいかんせん小さく、 リリースの繰り返しが続く。 暫く行くと大石に行く手を阻まれ、 そこを乗り越した辺りから型が揃い出した。 その上流では入れ食い状態となり、 餌が足りなくなるほどであった。

上段左:熊沢川本流、車止め前
上段右:上流左の沢、雪渓上部

中段左:今年初のイワナ、撮影後リリース

中段右:イワナを掛けたhamanabeさん、ピンぼけ

下段左:魚止めと間違えた滝、またまたピンぼけ
     この滝下は水深15cmほどであったが
     ここでhamanabeさんが9寸を掛けた

 イワナの手応えを充分に堪能し満足して沢を下る。 途中山菜など採りながらのんびりと車止め手前に到着すると、 寝ていた筈の田宮氏が車の脇に立って腕でバッテンを作っている。 まさかと思いながらも車へ辿りつくと、 見事に運転席側の窓ガラスが割られている。 確か田宮くんが車に居た筈だがと尋ねてみると、 寝ていて気がつかなかったとの事。 hamanabeさんの落ち込み様はただ事ではなく、 何と声を掛けて良いのか分からなかった。 幸い被害は共同で集めた交通費 30,000 円のうちの残りの 15,000 円程で助かったが、 車の持ち主としてはひどく虚しい気分になるものだ。(去年の経験上)

無残に割られた窓ガラス、後部座席には田宮氏が居たはずなのだが・・・

 2 年にわたって同じ警察署に出向く事になるとは思いもしなかった。 そこには去年と同じ所長の顔があった。 鑑識の人達も、 車に人が居ながらにして窓ガラスを割られていることに、 あきれたような驚いたような不思議な反応を示していた。

 キャンプ場に戻り遅い昼飯を食うが、会話は弾まず空気も重い。ビールを飲んでいると本流組の 5 人が帰ってきた。 バンガローに荷物を運び込み、 夕餉のしたくに掛かる。 イワナは充分な量であったが、さばいたのが私だったため身がボロボロで小さくなり、せっかくのイワナに申し訳なくなる。 刺身はhamanabeさんにさばいてもらい、何とか形になった。

 仕込みを終え宴会の始まりだ。山菜(あいこ・ほん菜・わさび等)のてんぷらやおひたしに春を感じつつ美味い酒を飲む。 久しぶりのイワナの刺身に舌鼓を打つ。 宇賀神さんご持参の韓国産ライスワインも大好評だ!!。嫌な事は忘れておおいに盛り上がった?かな、hamanabeさん。

快適なバンガローでの楽しい宴会 今年は大勢のため 12 畳の部屋となった 一泊 4 千円也

 翌日は本流組が二手に分かれ佐藤副会長と宇賀神さんが大熊沢上流の右の沢に入るとの事。 もちろん車は車止めには止めずに本流を釣る会長に送ってもらうそうだ。 肇さんと水野さんは今日も本流だ。 沢組 3 人は日向川上流を釣ることにした。 日向川上流は大きな支流が 5 本ほど入っており、 辿りつければいい釣りができそうだ。 しかし本流車止め到着は 10 時であり、すでに 2 台の車が止まっていて、もう 1 台も同時に到着となり一緒に上流へと向う。 この二人は左岸からの一つ目の沢に入渓すると言ってとっとと追い越し先を急いで行った。

 天気は快晴で記念撮影などしながらのんびり歩く。 時間も 11 時をまわり次第にあせり始めるが、 目的の沢にはまだまだ届きそうに無いため、 仕方なく手前の枝沢に入ることにした。 堰堤 2 つを越え上流をのぞいてみたが、 3 人で入渓するにはかなり細い。 その次の沢では壊れた旧堰堤手前で竿を出すと、 釣れないながら魚影が確認できたので喜び勇んで上へと急ぐが上流はかなりのボサで竿も出しづらいうえに魚信は全く無い。 あきらめて次の沢へ向う。 途中、渋い除雪車を発見しカメラに収める。

 今度こそはと、もう一つ手前の枝沢”月光沢”に入渓する。 30 分ほど釣りあがったところで、hamanabeさんにアタリが・・・しかしバラシてしまった。 渓相も階段状になり、 いかにもといった感じだが相変わらずアタリは無い。 時間も 12 時を回り、 巨岩のゴーロ手前で昼飯とする。 しぶとく飯前にその上に竿を出してみたが、まったく無駄であった。 あきらめて皆と飯にする。

 結局この日は歩いただけで、イワナはさっぱりであった。 3 人して「今日はボッカトレだな」とぼやいていた。フキノトウをてんぷら用に摘んでいく。 珍しくこの辺りはウドが全く見当たらない。 昨日もそうであったが不思議なところだなと思いつつ、 やっとのことで車止めに到着。 窓ガラスを心配したが今回は無事であった。

日向川本流 歩き始めて 30 分
途中で見つけた雪上車、あまりの渋さに思わず激写
ボサが凄い hamanabeさんの釣り姿
魚は釣れなかったが楽しい昼食
たまには美しい花を愛でる気持ちも・・・ もちろん名前はわかりません

 キャンプ場には予定より 1 時間ほど遅れて到着、既に他の 5 人は着替えてくつろいでいる。 本流、沢ともに良い釣果に恵まれたらしい。 早速町のスーパーで買出しを済ませ宴会が始まる。 hamanabeさんお得意の”イワナの柳川”は相変わらず絶品であったし、 私のだし巻き卵も以外と好評であった。 肇さんの虹鱒の煮付けも最高だ。 会長が釣った 40 cmオーバーの虹鱒もチャンチャン焼きで最高のつまみとなった。 味に関しては敬遠されがちな虹鱒であるが、 料理次第で美味しくなるものだと感心した。 2 日間の疲れで酒もはかどらないかと思いきや、 2 リッターの焼酎はあっという間になくなり、 やはり宇都宮渓遊会だなーとしみじみ痛感した。

泊予定の岩橋会長・佐藤副会長・宇賀神さんを残し解散の予定であったが、 hamanabeさんの窓ガラスが翌日でないと手配できないということで、 何とか今日中に直せないかとあちこちと手を尽くし連絡をとってみたが、 結局無駄骨に終わってしまった。 栃木から一緒に乗ってきた肇さんと田宮くんはもう 1 泊となってしまった(うらやましいー)。 ということは、 今日帰るのはどうやら私一人らしい。 なごりを惜しみつつ、寂しく秋田へ向けて車を走らせる私でありました。

居残り4人組の記念撮影
全員で記念撮影・・・やっぱりピンぼけ


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