大井川釣行記
(Impressions of Ooi River Fishing Tour)

 
[報告者] 風のタカ三郎 阿部 秀雄
釣行日:2003/4/18 〜 20

 
 どっどど どどうど どどうど どどう 青いティピーも吹きとばせ、白い頭巾も吹きとばせ。どっどど どどど どどうど どどう 大井路はすべて山の中である。名前はまだない。源流のころからの暴れん坊で、いつも崩壊ばかりしている。

 フォッサ・マグナを知ってるかい。どっどど どどうど どどうど どどう 谷川の岸に大きな空き地がありました。谷川の水は雪代混じり、限りなく透明に近いホワイト。富雄くんだの卓くんだの信雄くんだの勉くんだの房子ちゃんだの秀雄くんだの太郎くんだのがどやどやとやって来たのは、大井川水系信濃又沢。


 ちょっと広めの空き地がありました。ヘリポートもありました。いつでもけが人運べます。ごぼごぼ冷たい水をふく岩山はありませんが、冷たい残り雪ならありました。ビールもギンギン冷やせます。青いティピーを建てました。どっどど どどうど どどうど どどう 勉くん房子ちゃん秀雄くん、魚とりに出発だあ。ドッテテドッテテ、ドッテテドああ、いいなせいせいするな 竿はぴかぴか光っているし山はするどい、岩頚だって岩鐘だってみんなじかんのないころのゆめをみているのかなそのとき雲の信号は もう薄暗い雨の 欲望の空高く掲げられていたそこで三人はてんでにすきなほうへ向いて、声をそろえ叫びました。「ここで魚釣ってもいいかあ。」「いいぞお。」山が一斉にこたえました。でもね、岩は砕けて広川原。いけどもいけども広川原。ふっふっふ、でもね岩魚が2匹。

 川がようよう、首尾よくなにぬねの。雨は がっちゃんがっちゃん 雨の勉三郎やっぱり雨おとこ風は ざっこざっこ 風のタカ三郎さあ、おかしながらんとした気もちになりながら、岩魚を包んで帰りました。さあさあさてさて宴会だ。ビールは山ほどありますし、ニッカウィスキーもありますし、梅酒だってキックキックキックしたったって。炭火がもかもか熾きました。チンジャオ味のベーコン野菜炒めに始まってトマト野菜ウィンナースープも召し上がれ。乾き物も召し上がれ。厚揚げだってあつあつだあ。あとで焼きそばできたてだあ。ざっこざっこざっことはらいっぱい。話題はあちこち飛ぶけれど、合間合間にでてくるのは貴雄ちゃん。仄暗い土の下からおばあちゃんを背負ってあらわれる。どっどど どどうど どどうど どどう 風のタカ三郎だあ。やってきました白頭巾。
 川がようよう、首尾よくなにぬねの。雨は がっちゃんがっちゃん 雨の勉三郎やっぱり雨おとこ風は ざっこざっこ 風のタカ三郎さあ、おかしながらんとした気もちになりながら、岩魚を包んで帰りました。さあさあさてさて宴会だ。ビールは山ほどありますし、ニッカウィスキーもありますし、梅酒だってキックキックキックしたったって。炭火がもかもか熾きました。チンジャオ味のベーコン野菜炒めに始まってトマト野菜ウィンナースープも召し上がれ。乾き物も召し上がれ。厚揚げだってあつあつだあ。あとで焼きそばできたてだあ。ざっこざっこざっことはらいっぱい。話題はあちこち飛ぶけれど、合間合間にでてくるのは貴雄ちゃん。仄暗い土の下からおばあちゃんを背負ってあらわれる。どっどど どどうど どどうど どどう 風のタカ三郎だあ。やってきました白頭巾。

 芦川、小野田の御両名。タケノコづくしを携えて。さあさ、たんと召し上がれ。スープもあるぞ、厚揚げあるぞ、焼きそばあるぞ。注文の多い料理店出じゃないから、服は脱ぐなよ。大井川の自慢、ちょっとすべっただじゃれの数々。そうかそうだったのか、でかいアマゴもすんでます。ゲートの秘密も聞きました。卓くんの瞳がうらうら、胸はのっきのっき、勉くんの腕はプルプル、足はもかもか。もういっぺん来るぞうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぃ。シェフの信雄くんも絶好調。東にブナを伐るといえば行って署名を集め、西にダムを造るといえば行って子供を運び、北に人を拒むといえば行ってツマラナイカラヤメロトイイ、南で宴会するといえば行って酔っ払う。どっどど どどうど どどうど どどうとうに夜半を過ぎて、秀雄くんはおつかれのご様子。ううん、タフでなければやってはいけない、やかましくなくてはやっていく資格がない。今夜すべての渓で、こんなお祭りしているのかな。

 さらば愛しき人々よ、私は眠る、テントのなか、あとは藪の中。さあていよいよおわかれだ。とそのとき。どっどど どどうど どどうど どどう青いティピーも吹きとばせ、白い頭巾も吹きとばせ。どっどど どどうど どどうどどどう風のタカ三郎、最後のお勤めやってきた。どっどど どどうど どどうど どどう青いティピーも吹きとばせ、白いスチロールどんぶりも吹きとばせ。どっどど どどうど どどうど どどう風はまだやまず、眼鏡ガラスは雨つぶのために曇りながら、まだがたがた鳴りました。



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