Fishing2018釣行記 水トレ?ボッカトレ?プチ遭難?[鬼怒川支流大下沢]
水トレ?ボッカトレ?プチ遭難?
[鬼怒川支流大下沢]
 
  
[報告者]矢萩武彦 
釣行日:2018/7/14〜15
 メンバー:上田勉、寺尾一木、本宮和彦
 根津悦雄、三瓶こずえ、塚本利平、矢萩武彦
 
 
 
 

 会に入会し3年目にして、初のリーダーを務めることとなった。というか、本宮氏の思慮の深さに敬服する。やはり、会存続の為には一定の人が仕切るのではなく、今まで培ってきたノウハウや方法を伝承、継承していく必要があり、そのためのリーダー依頼であり、それを察した私は快く引き受けさせて頂いた。


 いざやってみると、段取りや釣行までのスケジュール、食材の量などわからないことばかり。何も相談していないのに絶妙なタイミングで、本宮氏よりメールでサポートをいただく。私からメールを発信していたものの、ほぼ本宮氏のサポートによるもの。本当にありがたかった。


 今回、硫黄沢を予定していたが、参加者に初心者が多いため、日光大下沢へ変更。これも本宮氏よりのアドバイス。常にリーダーはパーティーのレベルを把握し、メンバーの安全を第一に考えなければならない。リーダーを経験して初めて知ることができた。



 今回の参加者は、こずえさん、上田さん、塚本さん、本宮さん、根津さん、寺尾さん、矢萩の7名。集合場所は龍王峡。リーダーである私は前夜祭への参加を盛大に呼び掛けておきながら、仕事が終わらず参戦ならず。他のメンバーはみな揃ったようで、見知らぬサイクリングボーイも交え、楽しい前夜祭を過ごした様子であった。

 

 
金曜夜の前夜祭
いつものことながら厳かに・・・?







 次の日、晴天に恵まれ、ゆっくりとした出発。10分程度で車止めに到着し、装備を整え、いざ沢へ。斜面を降りると堰堤があり、ひと休み。本宮氏が指差す水面を見ると、20p〜25p程度のヤマメが一匹ゆったり泳いでいる。「もしかして、この沢は!?」と期待しつつ、遡行開始。


さぁ〜〜!!
いくぜ〜〜!!

上田さんはウェットスーツで参戦です


入渓点には良型のヤマメが泳いで目を楽しませてくれました





 とても綺麗な渓相で、水量もバッチリ。水トレにはもってこいの沢のようだ。

 久しぶりに参加する私は、まだ見ぬ尺岩魚と大自然の景色、沢の奏でる安らぎの音色に心躍らせながら、前に進む。塚本さん、根津さん、こずえさんが竿を出しながら遡るが、なかなか当たりがこない。
 



4bの滝は左岸を容易にクリヤー


     
  矢萩君、ついて来い!
本宮氏の後を続きます

 
 
栃木の沢とは思えないほど秀逸


6b滝は左右どちらからでも


     
  矢萩君、ついて来い!2
右岸側を泳いで取りつく私

 
 
     
  気持ち良くクリヤー
夏の沢の醍醐味です


 
 
     
   一転してきれいなナメも随所に見られ変化に富んだ沢です


 
     
  ここは根津さんにお任せ


 
 





 水トレにちょうどいい淵が現れ、本宮氏より「そろそろ、すっか?」の掛け声のもと、訓練開始。


 本宮さんが先陣を切り、その後みな思い思いに水に飛び込む。ザックをピストン送りし、最後に残ったのは、寺尾さんと私。寺尾さんより、「面倒だから、ザック担いで泳いでいくぞ」との指示。「え〜みんなは降ろして泳いだのに〜」と思いつつ、ザックを担いで飛び込む。なかなかザックと共に泳ぐ経験などなく、流されて向こう岸までなかなか届かない。ようやく到着するとザックが肩から外れそうに。なんとか岩にしがみついて、上がろうとするものの、ザックが流され思うように行かず。後から来た寺尾さんより、「早くあがれ〜〜〜!!!」との声も、無理〜と諦め手を離し、沢にドボ〜ン。再度、トライしなんとかよじ登る。そこにはニンヤリした寺尾さんの顔が。その頃みんなは前に進んでおり、私が一人おぼれているとは露知らず。
そんなこんなで水トレは続く。



ロープを引いて先陣の本宮氏


流芯はクロールで泳ぎ切ります


     
   続いて上田さん


 
     
  こずえちゃんはザックを浮き輪代わりに

 
 
     
  今回初参加の塚本さん
泳げ泳げ〜〜!!

 
 
     
     



 そして幾つかの滝を越えていくと、流れを凝縮したポイントからようやく根津さんの竿にアタリが。中々良い型の日光イワナをゲッチュ。

 そこから少し進むとだだっ広い平地が現れ絶好のテンバ到着。
 

9寸ほどの日光イワナ
根津さんも嬉しそう


こずえちゃんが良いポイントに毛ばりを打ち込みます







 上田さん、本宮さん、寺尾さんのベテラン先輩達は、すぐさま阿吽の呼吸でタープを張る。その早さと綺麗さは見事。遅れをとられまいと薪を拾い集め、無事設営完了。そこから昼食をとり思い思いに時を過ごす。


 こずえ師匠より初めてのテンカラをご教授いただき、竿をお借りし初挑戦。釣れはしなかったものの、なかなか難しく面白い。次回、またチャレンジしてみたいと思った。


 その後、テン場に戻ると、徐々に宴会の準備というか、宴会そのものが始まっていく。今回は、各々が一人一品持ち寄る形を取っており、各人が腕を振るい円卓に美味しそうな料理が並ぶ。美食倶楽部の名に恥じぬすべて美味しい料理と美味しいお酒でお腹が満たされていく。



こずえちゃん特製
ポテトとコンビーフのチーズ焼き



左から上田さん、私、根津さん


宴は夜更けを過ぎてもまだまだ続きました



 私のわがままで、寺尾さんに釣った岩魚を燻製にしてもらい、上田さんに骨酒を作っていただいた。初めて味わったが、なるほど美味い。

 

このあとこんがり燻されて日本酒に香りを移します


 

 塚本さん持参の高濃度アルコール?ジン?にやられ脱落者も現れる中、宴会は佳境に入っていく。大アカペラカラオケ大会、眠さが限界を迎える中、本宮氏より、「にんにくカレー食べたければ寝るな〜起きてろ!!!」の激が。「承知しました。矢萩歌います!!!」何とか眠さに打ち勝つために大声で熱唱。


 次はこずえさんに持ってきて頂いた手持ち花火で大花火大会の開催。そして、完成したにんにくカレーを美味しく頂き、カレーが口に入ったまま途中で小生は意識がなくなりました。



 
焚火で煮込んだカレーは絶品です。






 次の日、帰りのルートで相談。この沢は結構滑っていて、ラバーソールであった小生はかなり苦労して登った状況であった。それを察して頂き、沢に沿ってある林道より、入渓点に戻れるとの情報より、そのルートで戻ることを決定。これが、プチ遭難およびボッカトレの始まりであった。


 地図では、林道を少し進むとその後、左に折れ入渓点へ戻るようになっており、そのように進んでいたところ、林道がなくなって行き止まりとなってしまった。ただ、人が通れるような道があり、そこを進んでいく。しかし、いつしか道なのか道でないのか判らない状態となり、パーティーに不安の空気が流れ始める。

 寺尾さんより「食料持ってるか?長くなくかもしれないぞ〜」と冗談交じりでお声掛け。更にだいぶ進んで、いよいよ戻らなければならないか?と頭をよぎり始めた時、ベテランの上田さんより、「踏んであるから、大丈夫だ。尾根に沿って進むぞ。」の一言があり、パーティー一同に安心感が広がった。素人である私は、踏んであるとか尾根に沿うといった言葉は初めて耳にするものであり、新鮮でさすがだと関心するばかりであった。


 その後、大きな林道に出た私たちの心配は、どこに降りられるのかというものに変わっていった。最悪、着いたところより、タクシーで入渓点まで移動、何てことを考えながら進んでいくと、一歩間違えば谷底に落ち死んでしまうような絶壁に、か細いロープが張ってあり、それを伝いながら進むこととなった。



   

 出発から約2時間。それは間違いなく水トレではなくボッカトレとなっていた。なかなかの面白い最終日だとにやけながら少し進むと右に道が折れ、視界が急に開ける。そこには見覚えのある車、景色が。

   「ここは!!!!!!!やった!!!!!!」

 歓声の声に包まれ入渓点に到着した。水トレで溺れかけ、遭難しかけ、ボッカトレで死にかけ(?)。なかなかの面白いプチトレとなり、今回の釣行はこれにて終了。


 初のリーダーで、至らない点も多くありましたが、皆さんのお蔭で無事終了することができました。ありがとうございました。



 




(やはぎ たけひこ)
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