Others『遠山川の明日を考える連絡協議会』への賛同加盟のお願い
『遠山川の明日を考える連絡協議会』への賛同加盟のお願い
平成 17 年 2 月吉日

 長野県南部、 南信濃村内を流れる遠山川は、 南アルプスを源とする河川の中で最も自然度の高い清流として知られています。 上流部には在来種であるヤマト イワナ、 中流部にはアマゴといったサケ科魚類が多数生息するとともに、 その美しい景観は最早もはや、 南アルプスに残された最後の奇跡と言っても過言ではないでしょう。

 その清流に、 国土交通省は新たに 3 基の砂防ダム建設を計画しています。 工事が着工されることになれば、 美しい景観が破壊されることはもとより、 かろううじて生き延びてきた渓流魚も多くは姿を消してしまうことでしょう。
 さらに、 砂防ダム建設計画の問題点は自然破壊のみならず、 下流部に新たな災害を発生させるとの指摘もあります。

 近年、 南信濃村木沢地区の上村川合流点から大島地区までの約 1 km 区間の河原では、 ここ十数年の間に大小約 50 本程度の埋没林が次々と発見されており、 それらの埋没林は西暦 714 年に大地震による土砂崩壊で埋没したことが判明しました。
 およそ 1300 年も前の埋没林が、 近年になって急に、 わずか十数年の間に露出したのです。 これは急激に『河床かしょう低下』が進行している証であり、 その原因 は上流部に建設された砂防ダムにあります。 下流に供給されるべき土砂を砂防ダムが遮断したがために、 流れによって川の底の地盤が削られることになり河床低下してしまったのです。

 現実に 遠山川流域では埋没林が発見され始めた頃から、 橋脚や護岸が崩壊するという災害被害が頻発しています。 上村川合流地点より下流では、 河床低下によって護岸や車道が崩壊したほか、 南信濃村内の小道木橋はここ 10 年あまりの間に 2 度も落橋しています。 さらに、 遠山川上流部の中根地区と須沢地区の間では右岸斜面で地滑りが発生するなど、 河床低下が原因と思われる災害が頻発しております。

 今、 遠山川で河床低下による災害を防止するためには、 流出する土砂量を増加させる必要があります。 ところが国が計画しているのは砂防ダムの新設。 自然を破壊するとともに、 下流部住民は今以上に災害の危険にさらされることになるのです。 そこで、なんとしても砂防ダムの建設は阻止しなければならないと考えます。

 以上の理由で、 遠山川の新しい砂防ダム建設に反対する申し入れ書を作成することになりました。
 地元でも反対運動に立ち上がっている人々はおりますが、 村内は土木関係業者との癒着ゆちゃくも深く、 声を大にして反対意見を述べることが難しい状況にあります。
 そこで全国の山岳会、 自然保護団体、 渓流釣り団体、 自然を愛する皆様の協力が不可欠となります。
 皆様方には、 何卒、 申し入れ団体として加盟していただけますようお願い申し上げます。

  「遠山川の明日を考える連絡協議会」
  代 表    榊 原  正 巳
   住所:静岡県掛川市城北 1丁目6−3
     
     事務局代表 小 池 卓 (宇都宮渓遊会)
    住所:栃木県今市市木和田島 1567−171
     TEL:0288-26-1019
<賛同同意のメールはこちらへ>
    小 池 卓 (宇都宮渓遊会)
    瀬畑孝久 (宇都宮渓遊会)
    渡部信雄 (宇都宮渓遊会)
<FAXで送られる方はこちらへ>     045-544-0411(渡部)  03-3823-6678(瀬畑雄三)
<郵送の場合は事務局代表かこちらへ>     〒113-0021 東京都文京区本駒込5-23-10 瀬畑雄三 宛
   〒223-0065 横浜市港北区高田東3-44-3 渡部信雄 宛



天竜川水系・遠山川における新規砂防ダムの建設工事の中止
       および既存の砂防ダムの撤去と改修を要望する申入書(案)



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